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VB6のシステム、延命か作り直しか——3つの選択肢を費用・リスク・期間で比べる

(料金・仕様は 2026-10-05 時点)約23分で読めます

「VB6のシステム、そろそろ何とかしないと」と思いながら、何年も同じ場所で止まっていませんか。延命なら安く済みそうだけれど、それで本当に大丈夫なのか。作り直すなら、いったいいくらかかるのか。

迷いが長引くのは、選択肢ごとの「値段」と「何が解決するか」が、同じ物差しで並んでいないからです。延命・載せ替え・作り直しの3つを、費用・期間・リスク・社内の負荷で並べてみましょう。数字は公式料金と公開統計・ベンダー公開値だけを使い、出典は文末にまとめました。体験談は筆者が実際の案件で見聞きしたもので、特定につながる情報は伏せています。

結論 VB6のランタイム(アプリを動かす実行部品)は Windows 11 でもサポート対象ですが、直る範囲は重大な問題だけで、プログラムを直す正規の道具はもうありません。 あと数年以上使う見込みがあり、システムが分かる人が社内に1〜2人しかいないなら、作り直しを軸に考えるのが目安です。 1〜2年で使うのをやめる予定なら、延命(クラウドのサーバーに移すなど)で時間を買う選択に合理性があります。 載せ替え(コードを新しい環境に書き換える)は仕様が整理されていれば成立しますが、分かる人が1人のままなら、それは「少し長い延命」です。 どれが合うかは個別の状況で大きく変わります。下の早見表と見積書の見方で、自社の位置を確かめてください。

こんな状況の方に向けた記事です

  • VB6で作った業務システム(販売管理・受発注・請求など)が今も現役で動いている
  • 中身が分かる人が社内に1〜2人しかいない、または作った人がもう辞めている
  • 延命と作り直しで迷っていて、費用の桁感をつかみたい
  • 開発会社から見積もりを取る前に、何を比べればいいか知っておきたい

VB6の今後——Windows 11 では「動くけれど、直せない」が続く

VB6(Visual Basic 6=四半世紀前に主流だった開発言語)のアプリは、今後も「Windows が現役でいる間は動く」が Microsoft の立場です。公式声明では、ランタイムは Windows 11 と Windows Server 2025 でサポート対象。ただし対応してもらえるのは、重大な不具合と重大なセキュリティ問題だけです。プログラムを作ったり直したりする開発環境は2008年にサポートが終わり、Microsoft 自身が「最新技術への置き換えを強く推奨する」と書いています。

詳しくはVB6のサポート終了、いつまで使える?で整理しました。同じ記事で、公式にはサポート対象のはずのアプリが Windows 11 で止まった実話と、筆者が延命を試みて MDAC(Microsoft Data Access Components=データベースにつなぐための部品集)が入らず断念した経緯も書いています。要点だけ言えば、「サポート対象」は「必ず動く」という意味ではない、ということです。

延命を考えるなら、もう一つ押さえたい事実があります。クラウドのサーバーなどに載せる場合、土台の OS(Operating System=パソコン・サーバの基本ソフト)の期限が、延命できる期間の上限の目安になります。Windows Server 2025 の延長サポートは2034年11月15日までです。

なお Microsoft は、VB6 を Windows Server で使う条件として「64ビット版のみ」「Server Core(画面を持たない最小構成の Windows Server)は対象外」と明記しています。サーバーを選ぶときに見落としやすい点です。

では、この「動くけれど直せない」システムに対して、取れる手は何があるのでしょうか。

延命・載せ替え・作り直し——VB6移行の3つの選択肢と早見表

選択肢は大きく3つです。家にたとえると、延命は「同じ家に住み続けるために、建物ごと別の土地へ移す」。載せ替えは「間取りはそのまま、柱や配線を新しい材料に取り替える」。作り直しは「暮らし方から見直して、新しく建てる」です。

  • 延命: VB6のアプリはそのまま使い続ける。動かす場所(パソコン・社内サーバー・クラウドのサーバー)を移して時間を稼ぐ
  • 載せ替え: VB6のコードを、Microsoft の現行の開発基盤である .NET(ドットネット)などに書き換える。画面や機能は基本的に今のまま
  • 作り直し: 業務を整理し直し、新しい仕組みで作る。開発会社に一から作ってもらう、パッケージや SaaS(Software as a Service=ネット経由で使う月額制のソフト)、ノーコードツールに乗り換える、などの方法がある

以前の記事では「A 変換・B 段階移行・C 延命」という分け方をしました。対応は、A の「変換」が載せ替え、A の「作り直し」と B の段階移行が作り直し、C が延命です。段階移行は、作り直しを業務ごとに少しずつ進めるやり方だと考えてください。

自社がどれに近いかは、「あと何年使うか」「システムが分かる人が何人いるか」「数百万円単位の予算を用意できるか」の3つでおおよそ絞れます。

下の早見表は、その3つの問いを順にたどって、検討の軸になる選択肢を示したものです。

数年以上使うなら、分かる人の数と予算で作り直し・載せ替え・延命に分かれます。ただし、あくまで目安で、個別の状況で変わります。

「数年以上使う見込みがあり、システムが分かる人が1人、2人程度しかいない」——これは筆者が実際の案件を見てきた中での、作り直しを考える線引きです。分かる人が少ないまま延命や載せ替えをしても、その人がいなくなった日に、また同じ問題に戻ってくるからです。

では、いちばん手軽に見える延命は、本当に安く済むのでしょうか。

選択肢1 延命——VB6の延命費用は、クラウドなら月1万円台から

「とりあえず今のまま使い続けたい」。実際、延命の費用の入口はかなり小さく済みます。

延命の方法は、大きく3つあります。手元のパソコンで動かし続ける、社内のサーバーで動かす、クラウドの Windows Server に載せる、です。このうち費用が公開されていて比べやすいのが、クラウドの Windows Server です。

クラウドで延命する場合の月額は、次の3つを足したものになります。

  • サーバー本体の月額
  • 何人かで使うなら、使う人数ぶんのリモートデスクトップのライセンス(RDS SAL=Remote Desktop Services Subscriber Access License=リモートデスクトップで接続する人ごとの利用許可)
  • 帳票づくりで Excel などを使うなら、Office のライセンス(人数ぶん)

国内の VPS(Virtual Private Server=ネット上に借りる自分専用のサーバー)2社の公式料金で、メモリ4GBのサーバーを5人で使う場合を積み上げると、次のようになります(税込、2026年10月5日に公式ページで確認)。

サービスサーバー(4GB)RDS SAL(5人ぶん)月額の合計
ConoHa for Windows Server4,939円(月額の上限)1,386円×5=6,930円約11,900円
さくらのVPS for Windows Server5,390円1,320円×5=6,600円約12,000円

どちらも月1万2,000円前後、年にすると15万円弱です。Office が必要なら、さらに1人あたり月3,740〜4,312円が加わります。料金は改定されることがあるので、申し込む前に公式ページで最新の金額を確かめてください。

ただし、この表には移設の作業費が入っていません。サーバーにアプリを載せて、動作を確かめる作業の費用です。この作業費には公開された相場が見つかりませんでした。

そして、延命にはもう一つ大きな注意点があります。クラウドのサーバーも中身は Windows Server です。前に書いた MDAC のように、古い部品が新しい環境に入らなければ、移した先でも動きません。延命の予算には「試してみる費用」と「試してだめだったときに次の手へ切り替える費用」を入れておくのが安全です。

延命は、問題を解く手段ではなく、問題を解くまでの時間を買う手段です。

では、コードそのものを新しくする載せ替えは、延命と何が違うのでしょうか。

選択肢2 載せ替え——VB6移行の費用は「変換」より「確認」にかかる

画面や機能はほぼ今のまま、中身の言語だけを入れ替えるのが載せ替えです。変換ツールを使う移行サービスもあります。

費用の目安と、その内訳

移行サービスを提供する会社が、具体的な見積もり例を公開しています。30万ステップ(ステップ=プログラムの行数)、300画面、30帳票のシステムを VB.NET(.NET 向けの Visual Basic)へ移す例で、総額は約2,840万円です。

驚くのは内訳です。変換ツールによる自動変換は300万円で、総額の約1割にすぎません。残りの約8割は、手作業での書き換えとテストでした。テスト(単体テストから、新旧のシステムで同じ結果が出るかを比べる現新比較テストまで)だけで約594万円、総額の約2割を占めます。

もう少し小さなシステムについては、別の移行支援会社が規模別の目安を出しています。小規模で300万〜800万円・3〜6か月、中規模で800万〜2,000万円・6〜12か月です。設計書がないシステムは、中身を調べる作業で1.3〜1.5倍になるとも書かれています。

これらはすべてベンダー公開値、つまり移行サービスを売る会社自身が示した数字で、第三者が検証した相場ではありません。変換率90%以上といった数字を見たときも、残りの手作業とテストにどれだけかかるかを合わせて聞くのが大切です。

筆者が見た「延命はできたが、根本解決ではなかった」載せ替え

では、載せ替えは実際にうまくいくものなのでしょうか。筆者が現場で見た例を一つ紹介します。

それは、VB6のコードを .NET の新しい環境に合わせて、単純に書き直したケースでした。成立したのは、仕様が分かる情報が割と整理されていたからです。

それでも、筆者自身の評価は「延命はできたが、根本解決はできていない」です。コードを新しい言語に書き直しても、システムの作りや、それを支える人の体制まで変わるわけではないからです。

ここに、載せ替えを選ぶときの一番の落とし穴があります。載せ替えは、OS の期限という問題は解きますが、「分かる人が1人しかいない」という問題は解きません。属人化(特定の人しか分からない状態)や、継ぎ足しで複雑になった作りがそのままなら、載せ替えも少し長い延命です。

逆に言えば、仕様が文書で整理されていて、分かる人も複数いる会社にとっては、載せ替えは筋のいい選択肢になりえます。

構造ごと変えたいなら、残るのは作り直しです。いくらかかり、どれくらいの期間を見ておけばいいのでしょうか。

選択肢3 作り直し——VB6システムを作り直す費用と期間の目安

作り直しは、業務を整理し直したうえで新しい仕組みを作る方法です。費用は一番かかりますが、属人化や複雑な作りを解消できる唯一の選択肢でもあります。

費用は「人月」で考える

外注で一から作る場合、費用はおおむね「何人が何か月働くか」で決まります。これを人月(1人が1か月働く作業量)と呼びます。

JUAS(Japan Users Association of Information Systems=日本情報システム・ユーザー協会)の2025年の調査では、一から作る開発の外注費は、加重平均で1人月あたり約96万円でした。10人月未満の小さな案件(6件)でも、平均の外注費は850万円、平均5人月です。

ただし、JUAS の調査の回答は大企業が中心で、従業員5〜100名の会社の数字ではありません。小さな案件は件数も少なく、桁感をつかむ参考値として見てください。中小企業に限ったシステム刷新の費用統計は、調べた範囲では見つかりませんでした。

期間は「延びる前提」で見ておく

期間については、同じ JUAS の調査に気になる数字があります。100人月未満の開発で、工期が予定どおりに終わったのは31.0%でした(2024年度、694件)。50人月未満の案件では、56%が標準的な工期を超えています。

小さな案件ほど工期を甘く見積もりやすい、ということです。作り直しのスケジュールは、遅れる前提で組むのが現実的です。

外注だけが作り直しではない

作り直しの手段は、開発会社に一から頼むことだけではありません。業務がよくある型に収まるなら、パッケージや SaaS に乗り換える道もあります。

たとえばノーコードツールの kintone(キントーン)は、公式料金でスタンダードコースが1ユーザー月1,800円(税別)、最低10ユーザーからです。10人で使えば月1万8,000円(税別)になります。ただし、アプリの組み立てを外注するなら、その費用は別にかかります。

なお、VB6の Web 化を「100画面あれば1億円を超えることも珍しくない」とする移行サービス会社もあります。ただ、載せ替えを売る立場の会社の数字なので、誰が出した数字かを意識して読んでください。

作り直しにも、時間の期限がある

作り直しの前には、今のシステムが何をしているかを書き出す、設計書の復元が要ります。AI(Artificial Intelligence=人工知能)で速くはなりましたが、結果が正しいかを確かめられるのは業務を知る人だけです(AIにレガシーコードを読ませたら何が起きるか)。分かる人が在職しているうちにしかできない、期限つきの作業です。

では、3つを同じ物差しで並べると、どう見えるでしょうか。

費用・期間・リスク・社内の負荷で比べる

費用の安さだけで選ぶと、あとで別の形の費用を払うことになりがちです。

下の表は、3つの選択肢を費用・期間・リスク・社内の負荷、そして根本的な解決になるかで比べたものです。

延命載せ替え作り直し
費用の目安クラウドなら月1万2,000円前後(4GB・5人の例、公式料金の積み上げ)。移設の作業費は別で、公開相場なしベンダー公開値で小規模300万〜800万円。30万ステップ・300画面の例で約2,840万円外注は人月単価約96万円(大企業中心の統計)。ノーコードなら月額+組み立て費
期間の目安公開データなし(移設と動作確認の範囲で変わる)ベンダー公開値で小規模3〜6か月、中規模6〜12か月規模次第。統計では100人月未満でも予定どおり終わるのは31%
主なリスク古い部品が入らず、延命そのものが成立しないことがある。直してもらえるのは重大な問題だけ他社製部品が新しい環境に合わない。書き換え後の確認に手間がかかる今の業務の把握漏れ、工期の遅れ
社内の負荷(目安)小さい(動作確認が中心)中くらい(新旧の結果を比べる確認に、業務を知る人が付く)大きい(要件の整理、確認、データ移行、新旧の並行稼働)
根本的な解決になるかならない(時間を買う)作りと分かる人の数が変わらなければ、ならないなりうる

表から言えるのは、費用が小さい順に「根本解決から遠い」ということです。延命と載せ替えは、OS の期限という問題を先送りしたり解いたりはしますが、属人化には手を付けません。

だからこそ、どれを選ぶにしても、見積もりの中身を読めることが大事になります。

VB6移行の見積書の読み方——抜けやすい費用と、筆者が見た想定外

開発会社から見積書が届いたとき、合計金額だけを見比べていませんか。安い見積もりが、本当に安いとは限りません。抜けている費用が、あとから「想定外」として出てくることがあるからです。

筆者が見た「後から出てきた費用」

筆者は、システム移行の見積書を精査したことがあります。そこで後から想定外として上がってきたのが、外部コンポーネント(他社製の部品)の問題でした。

そのシステムが使っていた外部コンポーネントは、古い版しか公開されていませんでした。そして、その古い版は移行先の環境と互換性がなかったのです。代わりの手段を改めて検討し直すことになり、その分コストが増えました。

VB6のアプリの多くは、画面部品の OCX(OLE Control Extension=画面などに後付けする部品)のような他社製の部品に頼っています。Microsoft はこうした部品をサポートしていません。ある移行サービス会社も、正式な見積もりは「ソースコードを借りて変換率を測り、使っている他社製品を調査したうえで出す」としています。部品の調査は、それだけ金額を左右します。

見積書で確かめたい5つの項目

統計の面から見ても、開発費の大きな部分は「作ったあと」にかかります。JUAS の調査では、工数の約4分の1が総合テスト(利用者の受け入れテストを含む)で、稼働した直後のフォローにも工期の約1割がかかっていました(大企業中心の調査です)。

見積書を受け取ったら、次の項目が入っているかを確かめてみてください。

  • 他社製部品の調査と、代わりの部品の検討: 使っている部品の一覧があるか。古い版しかない部品の扱いが書かれているか
  • テスト、とくに現新比較テスト: 新旧のシステムで同じ結果が出るかを、誰がどこまで確かめるか
  • データ移行: 今のデータを新しい仕組みへ移す作業と、その確認
  • 並行稼働と稼働後のフォロー: 新旧を同時に動かす期間と、本番開始後の問い合わせ対応
  • 設計書がない場合の調査: 中身を調べる作業が、見積もりの前提に入っているか

データ移行や並行稼働が総額の何割になるかは、新しい統計が見つかりませんでした。だからこそ、見積書の上で一つずつ確かめてください。

ただ、見積書を読めても、選び方そのものでつまずく会社は少なくありません。どんな失敗が多いのでしょうか。

よくある失敗と、それぞれの選択肢が向かないケース

失敗は、「どれを選んだか」より「何を確かめずに選んだか」で起きがちです。

よくある失敗

  • 「全部やるか、やらないか」で考えて、何年も動けなくなる。ある食品卸の会社では、「AIで一気に置き換えられるはず」という期待から段階的な提案を退け、3年間なにも進みませんでした。経緯は食品卸のVB6販売管理を段階移行で立て直す提案に書いています
  • 延命できる前提で予算を組む。試してみたら古い部品が入らず、延命そのものができないことがあります
  • 載せ替えで「解決した」と考える。新しい環境で動いても、分かる人が1人のままなら、リスクは形を変えて残ります
  • 確認する人の時間を確保しない。作り直しでも載せ替えでも、結果が正しいかを確かめられるのは業務を知る人だけで、ここは外注できません。その人が日々の対応で手一杯なら、計画はそこで詰まります。属人化の見つけ方と解き方は属人化した基幹システム、担当者が倒れたら?にまとめています

向かないケース

  • 延命が向かない: あと数年以上使う予定で、分かる人が1〜2人しかいない会社。古い部品に強く頼っていて、新しい Windows で動くか分からない会社
  • 載せ替えが向かない: 仕様が文書になっていない会社。業務のやり方そのものを変えたい会社。他社製部品に代わりが見つからない会社
  • 作り直しが向かない: 1〜2年で業務やシステムをやめる予定の会社。業務を知る人が確認に時間を割けない状態が続く会社(まず体制づくりから)

どれにも向かないと感じたら、それ自体が大事な答えです。まだ選べる段階にない、ということだからです。

次にやること——延命・作り直し・まだ決められない

早見表でたどり着いた先によって、最初の一歩は変わります。

延命を選ぶ(1〜2年で使うのをやめる予定の会社)

まずは、今のアプリを新しい環境で動かせるかを、小さく試すところから始めます。使っている他社製部品とデータベースにつなぐ部品を書き出し、それが新しい Windows に入るかを確かめるのが最初の関門です。延命の具体的な方法(クラウドに載せる流れや注意点)は、別の記事で詳しく扱う予定です。

まだ決められない(費用ゼロで今月できること)

選ぶ前にやれることがあります。システムがどの Windows で動いているか、どんな部品に頼っているかの棚卸しです。手順はVB6のサポート終了、いつまで使える?の「最初の一歩」にまとめました。あわせて、分かる人が在職しているうちに、設計書の復元を始めておくと、どの選択肢を選んでも無駄になりません。

作り直し・載せ替えを外注する

開発会社に相談するなら、1社だけでなく複数社の見積もりを比べてください。比べるときに効くのは、合計金額より、上で挙げた5つの項目が入っているかどうかです。

相談の前に、次のものを手元にそろえておくと、見積もりの精度が上がります。

  • 画面の数と帳票の数のおおよその一覧
  • 使っている他社製部品(OCX など)の一覧
  • システムが分かる人の名前と、確認に割ける時間
  • あと何年使いたいか、いつまでに切り替えたいか

参考・出典

  • Microsoft「Support Statement for Visual Basic 6.0 on Windows」(2024年12月18日更新)— ランタイムは Windows 11・Windows Server 2025 でサポート対象。対応は重大な後退・重大なセキュリティ問題に限る。開発環境(IDE)は2008年4月8日にサポート終了。Windows Server は64ビット版のみ、Server Core は対象外。他社製 OCX/ActiveX はサポート外。https://learn.microsoft.com/en-us/previous-versions/visualstudio/visual-basic-6/visual-basic-6-support-policy
  • Microsoft「Windows Server 2025 - Microsoft Lifecycle」— メインストリームサポート2029年11月14日、延長サポート2034年11月15日まで。https://learn.microsoft.com/en-us/lifecycle/products/windows-server-2025
  • ConoHa for Windows Server 料金(2026年10月5日確認、税込)— 4GB 月4,939円(時間課金の月額上限)、36か月まとめトク 3,818円。RDS SAL 1ユーザー月1,386円、Office SAL 2021 Pro Plus 月4,312円。https://vps.conoha.jp/windows/pricing/
  • さくらのVPS for Windows Server 料金(2026年10月5日確認、税込)— W4G 月5,390円、RDS SAL 月1,320円、Office SAL 月3,740円。https://vps.sakura.ad.jp/windows/
  • 本文の延命費用(月約1万2,000円)は、上記2社の公式単価から筆者が積み上げた計算です。移設の作業費・動作確認の費用は含みません。
  • FDC「VB Remake 費用に関するよくある質問」(2023年8月4日)【ベンダー公開値】— 30万ステップ・300画面・30帳票の VB6→VB.NET 見積もり例 2,839万6,500円(自動変換300万円、手作業の変換〜ビルドエラー除去1,687万5,000円、単体テスト〜現新比較テスト594万円、諸経費258万1,500円)。正式見積もりはソースコードの変換率測定とサードパーティ製品の調査後。https://www.fdc-inc.co.jp/vbremake/qa/cost/
  • FDC「VB6のWeb化は失敗する?」(2026年3月2日)【ベンダー公開値】— Web で作り直すと100画面で1億円を超えることも、とする。https://www.fdc-inc.co.jp/vbremake/blog/failure/
  • シースリーインデックス「VB6移行ガイド【2026年版】」(2026年7月29日更新)【ベンダー公開値】— 規模別の目安(小規模300万〜800万円・3〜6か月、中規模800万〜2,000万円・6〜12か月)、設計書がない場合は1.3〜1.5倍。https://www.c3index.co.jp/blog/blog_3169/
  • CEC「Re@nove VBマイグレーション」【ベンダー公開値】— 平均変換率90%以上。https://it-renovation.cec-ltd.co.jp/service/vbmigration.html
  • JUAS「ソフトウェア・メトリクス調査2025 ガイドブック」(2025年4月)— 外注コストの人月単価は加重平均96万円(99件)。10人月未満は6件で平均外注コスト850万円・平均5人月。50人月未満の案件の56%が標準工期を超過(82件中46件)。工数比率は要件定義15:設計〜結合テスト60:総合テスト25、初期フォローは工期の11%。回答は JUAS 会員を中心とする大企業が主で、中小企業の数字ではない。https://juas.or.jp/cms/media/2025/03/25swm.pdf
  • JUAS「企業IT動向調査2025」発表資料(2025年4月10日)— 100人月未満の開発で工期が予定どおり完了したのは31.0%(2024年度、n=694)。東証上場企業とそれに準じる企業が中心の調査。https://juas.or.jp/cms/media/2025/04/JUAS_IT2025summary.pdf
  • サイボウズ「kintone 料金」(2026年10月4日確認、税別)— スタンダードコース1ユーザー月1,800円、最低10ユーザーから。https://kintone.cybozu.co.jp/price/
  • 本文の費用・期間はいずれも公開情報にもとづく目安で、個別の見積もりに代わるものではありません。システムの規模・残っている資料・使っている部品で大きく変わるため、投資の判断にあたっては複数の事業者への相談・相見積もりをお勧めします。

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